16. 複合パス

また難しそうな言葉が出てきたけど、身構えることはないよ。
どういうときに使える機能なのかをわかっていればいいんだ。

ポイント
■「複合パス」は「グループ」とは違う。

■ よく使う「複合パス」は「ドーナツ型」。

「複合パス」は、「1つのパスとして扱う複数のパス」ってことだけど、「グループ化したパス」とは違うんだ。
具体的にどう違うのか、「複合パス」はどんなときに使うのか、実例を見ればすぐにわかるよ。

ドーナツ型

まず、以下のような2つの円を描いてみよう。

これを、こんなふうにドーナツの部分にだけ色を付けたいとしたら、どうしたらいいかな?

「内側の円を白く塗る」って?
そうだなあ、背景が白い場合はそれでいいけど、背景が白でない場合はどうしよう?
内側の円だけ抜けているように見せたいんだけど。

内側の白い部分が「抜ける」ようにしたい
素材写真:FREEIMAGES

2つの円を選択して、[オブジェクト]メニュー→[グループ](command+G)でグループ化しても、内側の円は抜けてくれないよね。

そんなときに使うのが、複合パスだ。
2つの円を選択した状態で、[オブジェクト]メニュー→[複合パス]を実行してみよう。
内側が抜けた形になっただろ?

内側の円が「抜けた」

[パスファインダー]じゃだめかって?
よく知ってたな。もちろん、それでもいいよ。

内側の円が前面にある状態なら、[パスファインダー]パネル[前面オフジェクトで型抜き]にすればいい。

この例のような単純なドーナツ型なら、実は円を1つ描いて「線」を極太にすればできちゃうんだけどな。
抜きたい形がもっと複雑な形のときには、ここに書いてあったことを思い出してくれよ。

複数のオブジェクトにわたるグラデーション

今度は以下のように、複数のオブジェクトを横に並べてみよう。
円でも三角形でも、個々が異なる形でもいいよ。

このような複数のオブジェクトに、連続するようなグラデーションを適用したいと思っても、「グループ化」ではうまくいかない。

グラデーションの作り方がわからない人は、今回は[スウォッチ]パネルに用意されているものを利用しよう
それぞれの正方形の中に、別々のグラデーションができてしまった

こんな場合にも複合パスが使えるんだよ。
すべてのオブジェクトを選択した状態[オブジェクト]メニュー→[複合パス]を実行してみよう。

すべての正方形にまたがるようにグラデーションができた

グラデーションに限らず、例えば写真を切り抜く「クリッピングマスク」として使いたい場合なんかにも使えるぞ。

テキストを[書式]メニュー→[文字のアウトライン]でアウトライン化したあと、[オブジェクト]メニュー→[複合パス]を実行すれば、文字の形のクリッピングマスクを作ることもできる。

クリッピングマスクの作り方を忘れちゃった人は、『10. 画像の配置(写真の挿入)』をもう一度読んでな。

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