パスのオフセット

角丸四角形の内側に平行線を引く方法を紹介するよ。

あるときワシの弟子が、「角丸四角形のカーブが並行にならない」と困っていたことがあるぞ。

角丸の半径が同じままでは、線が並行にならないんだよな。

計算で半径を割り出すこともできるけど、ワシはこういうときには[パスのオフセット]を使うよ。

パスのオフセットを使う方法

元になる(外側になる)角丸四角形を選択した状態で、[オブジェクト]メニュー→[パス]→[パスのオフセット]を実行してみよう。

[パスのオフセット]では、パスの外側や内側に並行線を引いてくれるよ。

この例では3 mm内側にするから、[オフセット]の数値を「-3 mm」とした。
プラスの数値にすれば、外側に線が引かれることになるよ。

角丸のカーブが並行になった

[パスのオフセット]ダイアログの[角の形状][角の比率]は、角丸四角形の場合には影響がないから気にしなくて大丈夫。
角があるものだと、[角の形状]をどうするかによって、以下のような違いが出るぞ。

角の形状の違い
(左から)マイター/ラウンド/ベベル

この方法でちょっと困るのは、数値に誤差が出るということだ。
この例でいうと、0.0001ミリの端数が出てしまっている。

以前のバージョンでは、こんなことはなかったんだけどな!
0.1ミクロンだから大問題ではないけれど、角丸の半径がそれぞれ微妙に異なってしまうときもあるし、気分はすっきりしないな。

それから、効果([効果]メニュー→[スタイライズ]→[角を丸くする])で作成した角丸では、この方法はうまくいかないから、注意してな。

線幅を利用する方法

平行線を引くには、「線の太さ」を利用してもいい。
[線]パネルで[線の位置]を[線を内側に揃える]にして、線の太さをオフセットしたい幅(ここでは3 mm)にする。

ここで[オブジェクト]メニュー→[パス]→[パスのアウトライン]を実行。
続いて、[オブジェクト]メニュー→[複合パス]→[解除]を実行。

こんな感じになったかい?

複合パスを解除すると、「塗り」だけの状態になる

あとは、「塗り」「線」を正しい状態に戻せばいい。

このやり方だと、バグによる端数は出ない
ただ、[変形]パネルの[長方形のプロパティー]で角丸の半径の数値を変更することはできなくなるんだよ。

数値は正しいが、角丸の半径の数値は見ることができない

一長一短だけど、ワシは「パスのオフセット」でやることが多いな。

ちなみに、自動的に角丸にしただけだと、直線と曲線のつなぎ目の部分がスムーズに見えない
フォントロゴをデザインするときなんかは特に、角丸を手動で視覚調整することが多いぞ。

直線と曲線のつなぎ目の例(Helvetica Neueの「D」)